思い立ったら即行動、福岡一人旅
自称「福岡の婿養子」である熟年男子にとって、年に3、4回「実家(妻の実家)」に帰るのは至って普通のことだ。何しろ、ある場所を愛するということは、そこを自分の家のように歩き回るということであり、路地裏の猫さえも顔見知りになるほど通い詰めるということなのだ。

普段の帰省では、定宿の『ファーストキャビン』を利用することが多い。あそこは馴染みの親戚の家のようなもので、広くて、価格も手頃だ。それに福岡店の男性用大浴場は、いつも俗世の疲れを洗い流してくれて、とても気持ちがいい。
(気持ちいい部分についてはまた次回シェアしよう)
とにかく、今回もいつもの堅実な予算で、寝床という些細な問題を解決するつもりだった。ところがどうだ。いつもは数百元(数千円)のカプセルホテルが、まるでロケットに乗ったかのように価格が高騰し、2000台湾ドル(約9000円)近くまで跳ね上がっていた。隣のAPAホテルでさえ、五つ星ホテルみたいな顔をして「お前なんか知らない」という態度をとってくる。
ああ、なんて素晴らしい日を選んでしまったんだ。日本の連休と見事にバッティングしていたとは。家に帰るのさえこんなにチャレンジングだなんて、さすが私が深く愛する福岡だ。
義父(?)からの加護と、アルコールの召喚
ネットカフェ難民になる可能性を本気で計算していた時、奇跡が起きた。
たぶん、日頃から櫛田神社の近くで「アルコールマラソン(はしご酒)」に勤しんでいた孝行心が天を動かしたのだろう。脳内に突然、あるキーワードが閃いた。「ビール飲み放題」。そういえば、そんな伝説のホテルがあったような気がする。
震える指で検索してみると、なんてことだ。どのホテルもボッタクリ価格になっているこの時期に、この宿はシングル一泊わずか1700元(約7800円)、二人なら一人当たり900元(約4000円)もしない。
これはもう選択云々の問題ではない。福岡の義父上からの啓示だ。私は迷わず予約ボタンを押した。
(何のためらいもなかったのでプロセスは省略)

この価格は本当に親切だね。環境も明るくて清潔そうだ。
アサヒ生ビールとの深い交流
ホテルのロビーに入るとすぐにセルフバーがあり、キャンディ、ナッツ、クッキー、さらにはブラックサンダーまで食べ放題だ。
だがそんなものはどうでもいい。私の目には飲み放題のビールサーバーしか映っていない。しかも2台もある!
チェックインを済ませても、部屋に上がって荷解きする気など微塵も起きない。すぐに座り心地の良い、しかも隣にイケメン韓国人がいるソファを陣取り、そして一杯、また一杯、また一杯……と、7杯の生ビールを煽りながら、福岡での私の「日台韓ラブストーリー」計画を開始した。
そして、私は寝落ちした。
アンパンマン。
ソファでうたた寝した後、目覚めても何も(ロマンスは)起きていなかった。部屋に上がり、そのまま翌日のチェックアウトまで爆睡した。一夜の快眠だった。サプライズはこれだけで終わると思ったか? 福岡の婿への愛を甘く見ないでほしい。
翌朝、寝ぼけ眼で水を求めて冷蔵庫を開けると、目が覚めた。冷蔵庫の中には色とりどりのビール、ハイボール……すべて無料のウェルカムドリンクで埋め尽くされていたのだ! これほどの幸福、許されていいのだろうか?🥺

サプライズはこれだけで終わると思ったか?
チェックアウトのためにロビーに降りると、セルフバーは変わらずオープン状態。無料のアイスアメリカーノを飲んでいると、視界の端で何かが動いた。え、朝の9時なのになんでビールサーバーが稼働してるの? 恐る恐るフロントのお姉さんに尋ねると、彼女は甘い笑顔でこう言った。「すべて24時間提供しておりますよ~(全部都是24小時供應嗲嘶內~)」
私は本気で恋に落ちた。
皆さん、福岡に対する礼儀を見せてくれ
正直な話、市民大道(台北の飲み屋街)で頭が痛くなるまで飲んで、友人と二人で5000元も散財し、翌日二日酔いの地獄を見るくらいなら、航空券を買って福岡に来た方がいい。ここでは昼から夜まで飲み続けられ、潰れたらそのまま上の部屋で寝られるのだ。
このホテルは本当に礼儀正しい。ここまで読んでまだ「行きたいリスト」に入れないなんて、それはあまりに失礼(マナー違反)というものだ。

ホテル情報
名称: ZONK HOTEL Hakata (ゾンクホテル博多)
公式サイト: https://zonk.jp/
備考: 福岡の焼肉の名店『肉いち(Nikuichi)』は、地下鉄の出口からホテルへの道中にある。まずは美味しい焼肉で胃袋の下地を作り、それから無限飲酒の旅へ出る。これこそ成熟した大人のあるべき礼儀というものだろう。
