「人脈作り」は嫌いだが、この本には何かがあるようだ
まず結論から言おう。私、Aduは「友達作り(オンライン)」は好きだが、「人脈作り」は大嫌いだ。
「人脈作り」という四文字からは、濃厚な功利主義の臭いが漂ってくる。まるで全員の顔に値札が貼られているようだ。脳内には即座に、スーツを着込み、ポマードで髪をテカらせ、「人脈こそ金脈」などとほざく営業マンの顔が浮かぶ。正直、反吐が出る。だからこの『影響力の法則』という本を見た時、本能的に晩飯のカップ麺の蓋にしてやろうと思った。
麺が出来るまでの3分間、表紙のサブタイトル「信頼、つながり、コミュニティ意識を構築するアート」が目に入った。その言葉はまるでゲームのオープニングムービーのように、私の注意を惹きつけた。それはゲームで実際にギルドを組む時の様子――オンラインの見知らぬ他人と信頼を築き、パーティに誘い、共通点を見つけ、ギルド加入に至るプロセス――とリンクした。どうやらこの本は、MMORPGの攻略本として読むことができそうだ。そう思い、私はこいつを「削除予定リスト」から救い出した。

半分の信頼のパラドックス:実は「キャリー」するより「救助要請」の方が関係を築ける
本によれば、影響力の公式は基本的に「信頼」×「つながり」であり、最後に「コミュニティ意識」というやつでN乗されるらしい。数学の試験問題みたいだが、分解してみると実は面白い。
半分の私は、ずっとこう思っていた。「信頼」とは、自分が強くて、頼りになって、仲間を「キャリー(Carry)」することで築かれるものだと。だがこの本は、それは完全に逆だと教えてくれた。
弱みを見せる力: 以上を総合すると、一つの結論が導き出される。「他人に迷惑をかけることを恐れるな」。貸し借りがあって初めて、関係は流動する。銀行と同じで、一度も金を借りなければ、銀行は君の信用度がどこにあるのか分からない。たまには「地雷プレイヤー(足手まとい)」になって助けを求め、他人に手を差し伸べるチャンスを与えること。そうして初めて、信頼の回路が回り始めるのだ。
信頼転送チート: 友人が勧めるレストランを信じるように、これが最も基本的な信頼の転送だ。ゲームでも、古参プレイヤーがお墨付きを与えた新人なら、みんな「こいつは荒らしじゃない」と信じてくれやすい。これぞ「ハロー効果」だ。
IKEA効果: 本書で最も面白い概念の一つ。IKEAの家具は自分で組み立てると、より深い愛着が湧く。なぜなら「労力」を費やしたからだ。同様に、君が他人を助け続けるよりも、「他人に小さな頼み事をする」方が、相手に好感を持たれやすい。相手は君に時間と善意を「投資」したことになり、自分の行動を正当化するために、無意識に「俺がこいつを助けるってことは、俺はこいつのことが結構好きなんだろう」と感じるからだ。これはもはや社交の黒魔術だ。

もう半分の黒魔術:隠された様々な「つながり」
信頼を築いた後は、「つながり(コネクション)」だ。もう半分の私は、本書で語られるテクニックが、我々が毎日経験しているにもかかわらず気づいていない、心理学的な罠の山であることに気づいた。
同郷のよしみ効果: 我々は生まれつき、自分と「似ている」人間に好感を抱く。本には面白い例がある。「デニス(Dennis)」という名前の人は、歯医者(Dentist)になる確率が高いらしい。馬鹿げているように聞こえるが、考えてみてほしい。海外で突然中国語(母国語)を耳にしたら、瞬時に駆け寄って親睦を深めたくならないか? これが遺伝子に刻まれた「つながり」への渇望だ。共通の接点や目標を見つければ、影響力は発生する。
単純接触効果: 平たく言えば、目の前に現れる回数が多いほど、好感や愛着を持ちやすくなるということだ。超絶不快なTikTok(抖音)の流行歌も、ラジオや店で毎日爆撃されると、初日はスピーカーを破壊したくなるが、7日目には風呂場で口ずさんでいる自分に気づく。見慣れれば、聞き慣れれば、無意識に好感が湧く。だから広告は流れ続けるのだ。「親近感」そのものが、強力なつながりだからだ。
オフィスの座席学: 最後は「アレン曲線」だ。簡単に言えば、物理的距離が近いほど、関係は良くなる。隣の席の同僚とは、オフィスの反対側にいる同僚より仲良くなりやすい。人と人の交流や協力の頻度は、物理的距離に対して指数関数的に低下する。遠距離恋愛の成功率が近距離より低いのもそのためだ。近距離ならデートの約束も取り付けやすい。だから、「招待(Invite)」して物理的距離を縮めることが重要なプロセスになる。(喧嘩しなければの話だが)

ソロプレイからギルドへ:影響力のアルティメットスキル
信頼を得て、つながりを得たら、おめでとう。君はもう「ソロプレイヤー」から、「ギルド」を組織できる段階へ進化した。これこそが影響力の最強形態――コミュニティ意識だ。
本によれば、成功するコミュニティには4つの要素がある。
- ギルド加入条件(メンバー資格): 差別をするわけじゃない。少なくとも共通の趣味や目標があることを保証するためだ。我々の「廃人徹夜団」に入りたい? なら、少なくとも深夜3時まで起きていられないとな。
- 同調圧力(相互影響):ギルド全体が必死に装備掘り(周回)をしているのに、君一人だけメイン都市で放置してサボっていたら、すぐにギルドマスターにキック(追放)される。これぞ「朱に交われば赤くなる」のゲーム版だ。
- 共通の利益(欲求充足): 俺一人ではこのダンジョンはクリアできないが、ギルドならキャリーしてくれるし、装備集めも手伝ってくれる。ギルドは俺のニーズを満たし、俺もギルドにDPS(火力)で貢献する。
- 革命的な感情(情緒的つながり): 一緒に全滅し、一緒に徹夜し、ボイスチャットでふざけ合い、最後についにサーバーファースト(初クリア)を取った夜。そこで築かれた絆は、どんな神装備よりも尊い。
これこそ影響力の真髄だ。君が誰かに影響を与えるのではない。君が環境を創り出し、みんなが「互いに影響し合い」、同じ目標に向かって進むようにすることなのだ。

だから、俺はやっぱり人脈作りは嫌いだが、「招待」することは学んだ
要するに、この本を読み終えても、俺は相変わらず気まずい食事会が嫌いで、知らない人と話すのが怖いオタクのままだ。
だが、「招待(Invite)」の力は学んだ。
半分の私は、相変わらずソファでゲームだけしていたい人間だ。だがもう半分の私は、かつてどうやって勇気を振り絞り、身近にいる「宇宙人みたいな奴」と「オカンみたいな奴」の二人に、少しぎこちない招待状を送ったかを思い出していた。「なぁ、場所を作ったんだ。俺たちみたいな変わり者が、ふざけた話も真面目な話もできる空間をさ。お前らの人生のクソみたいな出来事や、狂ったアイデアを持ち寄ってシェアしようぜ。一緒に遊んでみないか?」
真の影響力とは、何かを搾取することでは決してない。面白い「ダンジョン(副本)」を創造し、信頼できる仲間を招待してつながりを築き、距離を縮め、一緒にアイテムを掘り、一緒に成長し、俺たちが何をしでかせるかを見届けることだ。そして「半分半分(Half & Half)」こそ、俺たち三人が今一緒に攻略している、最高のダンジョンなのだ。

『影響力の法則』書籍データ
著者: ジョン・レヴィ (Jon Levy)
原題:Jon Levy
翻訳: 周詩婷(台湾版)
出版社: 天下文化(台湾版)
出版日: 2022年10月7日
言語: 繁体字中国語